一万回目のプロポーズ
第5章 ちょっとは近づけた
次の日は、よく晴れていた
こんな日は清々しい思いで学校へ行ける
「明奈ぁ、おっはよ!!」
『おはよう香織(カオリ)』
皆さんも、だいぶあたしや俊司についてわかってきたと思うし
ここでちょっと紹介しとくと…
この、ショートヘアの似合う体育会系の子は香織っていうんだ
中学校は3年間一緒のクラスで、一般的に言う親友
「そういえば、もう服買った?」
『…何の?』
「修学旅行」
記憶のかなたー
『全然買ってない』
すると香織は、鼻で笑った
何で!?
「ダメだなぁ…そういうところで女子力に差が出るんですよ、明奈さん?」
『…余計なお世話じゃ』
だいたい、あたしには修学旅行なんてどうでもいい
今の問題は…俊司だから