一万回目のプロポーズ
第7章 夜の電話
「明奈、あのね…」
あたしは千尋と友達だ
相談だって何だって聞いてあげる
『どうしたの?』
「あたし…北村君のこと…好きなの」
それを聞いて、あたしはニッコリ笑った
だって一石二鳥でしょ?
もしこの二人がくっついたなら、千尋も嬉しいし、あたしも北村のいたずらを受けなくて済むかもしれない
迷わず
『じゃあ、手伝うよ!!』
そう言った
「ありがとう、明奈…///」
『あたしたち、友達でしょ~?(笑)』
そんなある日の掃除の時間
たまたまあたしは、北村と二人っきりになった
少人数教室だ
「笹川ー」
『うっさい』
「…」
あれ?
今日は反抗しないんだな…
あ、チャンスだ
ここでひとつ、千尋のイメージアップでも図ろっと
『ねぇ北村…』
「笹川」