一万回目のプロポーズ
第8章 ドキドキの始まり
バスに揺られること数時間
あたしたちは目的地へと到着した
どうせなら沖縄なんかに行ってみたかったけど、近場で東京付近ということになったのだ
『俊司、もうすぐ着くよ』
あたしは俊司にしか聞こえないくらいの声量で言った
「ん…まだ…」
と言いながら、俊司はあたしの体に頭を擦り付けてくる
猫かこのやろぉー!!///
『起きろ』
わざと体を退けてやると、俊司の頭はガクンと落ちた
「ぶわっ!!」
下がったまぶたを必死に開けながら、キョロキョロし始めた
「あれ、ここどこ?」
『東京』
「え、もう!!??」
どんだけ寝てたんだお前ー…
あたしたちはバスから降りると、班ごとに集まった
「B班カモーン!!」
ハイテンションの大平の元に、あたしも俊司も集まる
これで三人集まり、残りの二人…
野口と山口だ
「くちくちコンビはまだかぁ?」
大平が当たりを見渡すと、後のほうにその二人がバスから出てきた
ここからは班での自由行動だ
ああ、ほんとに俊司と一緒になれて良かった…