一万回目のプロポーズ
第9章 二人でまた
あたしは黙ったまま頷いた
すると香織は真顔で言ったんだ
「もしそれでくっつかなかったら、殺すからね」
怖ぇえ~
『…は、はい…』
ああ
あたし、"はい"って言っちゃった
うわ~ん引き返せない~
すると香織は、やっと笑ってくれたんだ
「頑張ってよ?」
…それって、応援してくれてるのか…
そうだよね、きっとそう
『ありがと…香織が友達でよかった』
これ、マジで本心だった
「きも」
気持ち悪かったらしいけど
―――――
そしてとうとうディズニーに到着
俊司が先にバスを下りていくのが見え
そのあとあたしも下りた
けど
俊司はあたしをちらりとも見ずに、さっさと入場券を係員の女の人に渡して入っていった
え
ええ…?