あなたの為に背伸びして。
第1章 冷たくされるのは嫌い。
今日も寒いのに空がムカつく程晴れていた。
12月真っ只中。初雪はもう降った。
そんな京都の街を、一人歩く。
世間はクリスマスだの年末だのってやいやい騒いでるけど、どうやら今年はどちらも一人みたいだ。
いや、クリスマスはいつも一人だけど。一人というか、家族と。
しかし今年は本当に一人だ。春から一人暮らしを初めてしまったから。
はぁっ、と息を吐くと、白いモワッとしたのが刹那漂い…消えた。
そんな早朝の、コンビニ帰り。
手には朝ご飯のおにぎりとパン、それと野菜ジュースの入った袋。締めて370円。
ジャージにスウェットにマフラーを巻いただけの寒い格好で、アパートへの道をぼんやりと歩いていた。