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2人乗り

第5章 キスって・・・?

アキラが

「好き・・かも」

と言ってくれてから
一週間程たった。



あれからの毎日は、
いつものように裏門から
自宅までのデートと
電話とメール。



二人乗りする事も、
二人きりになる事も
ほとんどないままだった。




メールで

「好きだよ」

と言うと

アキラは

「私も」

と言ってくれるように
なっていた…








「アキラ、今日は
大丈夫だよな?」


「うん、大丈夫。
門限まで遊べるよ!」



久しぶりに、
アキラが俺の部屋に
来る約束になっていた。


学校の帰り
コンビニでアイスを買い
俺の部屋に直行



「とけちゃう、とけちゃう!」


と、アキラは階段を
駆け上がる。


俺は玄関に鍵をかけてから
部屋に向かった。





今日はちょっと暑い。
急いで窓を開けて
2人でアイスを食べる。




食べてる途中で

アキラから、いつもの

「一口ちょーだい」

がきた。




いつもなら、

「いいよ」

ってアイスを渡すんだけど

俺は、一口スプーンですくって

アキラの口の前に

差し出してみた。





「はい、どーぞ」





アキラは一瞬

え?って顔したけど



恥ずかしそうに




そっと

スプーンに唇をよせ




スプーンをくわえて




アイスを

口の中へ運んだ






な、なんだこれ





アキラ!

俺、めちゃくちゃ

キスしたいっ!!




言えないけどぉ〜っ




「おいしっ」と

照れ隠しのように言って

アキラは自分のアイスを

口にいれた。





「はい。」と言って

俺はもう一度

スプーンにアイスをのせ

アキラの口元に近づけた。




だってさ…



もう一回、見たいんだも~ん



アキラの唇!



ただ、それだけ。





「もーいいよぉ~直希」


ってアキラは言ったけど


「アキラ、食べて」


と引かずに俺が言うと


アキラはまた


スプーンに唇を近づけ





口を少し開いた





少しだけ見えた

アキラの舌が





俺の目を釘付けにした








ひとりで俺の心臓

バクバク。






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