性教育学校
第19章 仕事内容
「ど…どうって…」
裕希くんの顔は
真面目で笑ってなかった
(からかってない…?)
「えと………あの…っ」
あたしは黙りこんだ
「なーに困ってんの?♪
俺嫌われてないなら
それで嬉しいんだけど?」
裕希くんは
下を向いてたあたしの顔を覗きこんで
いつものように笑ってた
「あ、すごく好きだよ!
いつも良くしてもらってて・・・
頼りになるしっ」
「そか♪
良かった良かった♪」
裕希くんは歩き出した
(違う……
裕希くんあたしの本当の気持ちを
聞いたんだよね……)
「…………っ裕希くん!」
裕希くんを呼び止めた
「あたし…渓人が……好きです…
裕希くんも大好きだけど……
ごめんなさい…っ」
なんでだろう
同じルームメイトで
同じくらい優しくて
同じくらいかっこいいのに…
どうして渓人が好きなんだろう
「…俺まだちゃんと告ってないのにな~
もう振られちゃったよっ」
裕希くんは笑ってたけど
心は笑ってなかったと思う
「でも俺…諦めないよ?
振り向いてもらえなくても
俺は好きでい続ける」
「裕希くん……」
「相談とかは乗るからさっ♪
いつでも話してねっ」
また裕希くんは歩き出した
あたしの方を一切向かず
一人で寮に入っていった