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性教育学校

第20章 文化祭準備



「渓人~!資料室だって~!」

「あぁ」

「この段ボールも持ってくから
一緒に行こ♪」

「俺一人で行ける
段ボール貸して」

「え…」

渓人は段ボールを取った
一人で資料室に行こうとしてた

「ちょ、ちょっと待って!」

渓人の服を掴み
コップを取った

「あ、あたしも行く」

せっかく二人きりのチャンスなのに…
一人で行こうとしないでよ

「……そか」

(なんか…すっごい冷たい…
あたしなんかしたかな…)

特に会話もないまま
資料室に着いた

「…………」

(なんで黙ってるのよ…
意味分かんない…)

渓人は資料室を出ようとする

「け、渓人!」

渓人は立ち止まった

「なんで…怒ってるのよ…
あたしがちゃんと…
場所を把握してなかったから…?

謝るから
怒らないでよぉ」

あたしは泣きそうになる

「……別に怒ってない
だから泣かないで」

「冷たい…じゃんか」

「ごめん
なんか、いらいらしてた」

「な…んでよ」

「分かんない」

「なにそれ!
言ってくれなきゃ分かんないよ!」

あたしは
大声を出してしまう

「だから分かんねんだよ………」

渓人は資料室を出ていってしまった

「あ…渓人…」

なんでよ…………

理由も全然分かんなくて
資料室にしゃがみこんで
泣いてしまった

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