性教育学校
第27章 日常
渓人は黙ったまま
先生を見ていた
渓人らしくない顔
一切泳がないまっすぐな目
「……渓人?」
「…っここ出よ…」
渓人はやっと
あたしの方を向き
保健室をでていった
あたしの腕を
力任せにつかんでる
やっぱり渓人らしくない…
向かった先は屋上だった
授業中だから誰もいない
そこで立ち止まる
「どうしたの…?」
ずっと黙ったまま
手を離さない渓人
「…………」
渓人はこっちを向いた
やっと目があった
表情が読めない…
なんか…悲しそうにも
怒ってるようにも読める…
渓人は力任せに
あたしの唇を奪った