性教育学校
第32章 支え
ユサユサ…
「…みなみ?学校だよ?」
あたしを起こしてくれた莉乃
でも、起きたくなかった
目なんて…覚めてほしくなかった
「…休むね……」
布団に潜りながら言った
学校なんか行きたくないよ…
「そっか…分かったよ」
莉乃が部屋を出ていった
迷惑かけてるのは分かってる
でも、今は自分だけにいっぱいいっぱいで…
寝て、目を覚ましたら
昨日の事が嘘かもしれない。
そんなありえない期待をするほど
あたしはおかしくなっていた…
「頭いたい…」
昨日、泣きすぎたのと
ご飯も…なにも食べてなかった
体調また崩したみたい
「入るよー」
裕希くんの声がした
あたしは布団に潜ったまま
「昨日から何も食べてないよね?
おにぎり作ったから食べてね
あと、ホットミルクも作ったんだけど…
今、飲める?」
裕希くんの優しさに
今は答えられないのが辛い
「今は……いいや」
「分かった。おにぎりここに置いとくね
俺らは学校行くねっ」
あたしは返事をしなかった
ごめんなさい…裕希くん……
でもね
あたしがこんなんになっても
優しくそばにいてくれて
ほんとに支えになってる…
みんなごめんね…ありがとう…