テキストサイズ

性教育学校

第33章 すれ違い



1限目から
港と少し気まずくなった

あたしが意識してる
だけかもしれないけど…





午前の授業をなんとか終えて
莉乃とランチ中


「って事があってさー♪」

莉乃はいつものように
テンションが高い


「…てか、
あたしばっか喋ってるね!
みなみはなんかないの~?」



「っえ?…あ………んん~…」

いきなり言われると
内容全然出てこなかった



「えー…ないのー?」

ショボーンとする莉乃


「いや!…えっとねえ…
ゆ、夢!莉乃は夢ってあるの?」

焦りぎみに聞いた



「夢…」

軽はずみに聞いたのに
真剣に悩む莉乃
黙りこんでいた



「夢ってゆーかぁ…
結婚して、子供作って、ペットも飼って
幸せになりたいな~って思ってた!」


子供…



「みなみには言ったよね?
あたし…子供生めなくなっちゃったから
もう夢叶わないからさぁ…
今は特にないんだよね~」



あたし…
少しまずいこと聞いたかな…
莉乃明るく喋ってるけど
内心辛いよね…



「ご、ごめんっ」

「え!やだ、謝らないでよ~!」

申し訳ない気持ちが
いっぱい溢れた



ストーリーメニュー

TOPTOPへ