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性教育学校

第33章 すれ違い



「え……」

きっといつもの冗談
あたしの事からかってる


港は体を少し離した
顔がすごく近い…



「そんな顔…するから…っ」


港は眉間にシワを寄せて
悲しそうな顔をするの…



あたしは何も言い返せなくて
ただ港を見つめていた



「…あ、ごめん」

港は起き上がって
服を着始めた


ごめんって…言われても…
意味がわからない…


あたしも起き上がって
服を着始めた



「あ、のさ…
さっきのはー…冗談だからな?
榎本がまた変な顔…してっから
からかっただけだからな!!」

後ろを向きながら
港は言った



やっぱり…
冗談なんじゃない!!


「知ってますー!!
もう騙されないからね!!」


そういって
ふいに港の顔を覗いてみた





すごく…
顔も耳も赤くなってて
緊張してるような顔だった


その意味を
あたしは考えないようにした

何も知らないふりして
港と接した
考えたく…なかった…から

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