性教育学校
第43章 夏休み
「っよし!元気になったし
次の乗り物に乗ろー♪」
あたしは渓人の手をひっぱって
また子供のようにはしゃいだ
ほんとにほんとに楽しくて
明日渓人が旅立つことなんて
忘れていた
会えない5ヶ月間を
埋めてくれるような一日だった
ランランララランラン♪
店内に
閉店のチャイムが鳴る
「あーあもう終わりかぁ」
時間があっという間すぎて
物足りない気分だった
「最後にもう一個くらい乗れるだろ。」
渓人は辺りを見渡した
「あれとか」
渓人が指差した方を
あたしは向いた
「…観覧車」
「お前あーゆうの好きだろ?」
いつもあたしを一番に考えて
あたしを引っ張っていってくれる
渓人らしくないけど
渓人らしい優しさが今日
すっごく伝わった
「…なんだよw」
「っなんでもない//観覧車乗ろっ♪」