性教育学校
第43章 夏休み
飴を舐める気分でもなかったけど
貰ったものを舐めないのも
悪いと思ったから
渓人の目の前で飴の袋を開けた
「…………え?」
中には飴なんて入ってなかった
「貸して」
渓人は手を差し出した
あたしはまだよく分かってない状態で
渓人にあるものを渡した
「離れてても
俺の事忘れないように。
あと、浮気しないように。」
そーいって
渓人はあたしの左手を持ち
薬指に指輪をはめた
「これ…」
あたしの指にぴったりの
とても綺麗で可愛い指輪だった
「ずっと付けとけよ?」
こんな高そうなもの…
びっくりして言葉が出なかった
ただ
涙が目にたまって
指輪が歪んで見えていた
「ありがと…っ」
渓人はあたしを抱き締めてくれた