性教育学校
第44章 最終章
渓人が旅立って
5ヶ月以上経っていた
雪の降る1月はほんとに寒い
学校でも
どんな時でも外さなかった
指輪を手で包み込んだ
「みなみ行ってらっしゃい♪
盛大な準備しとくからねっ!」
「あんま遅く帰ってこないでな?」
気を使ってくれたのか
莉乃と裕希は部屋で準備をする
二人も渓人を迎えに
行きたいはずなのに…
「うん♪行ってきます」
あたしは空港へ向かった
早く逢いたい
あたしの心はそればっかりだった
自然と足取りも早くなって
渓人が来る予定の時間より
20分も早くに着いた
でも、この20分は
すごく長く感じるけど
すごく幸せにも感じる
ベンチに座り
落ち着かない感じで
渓人を待った