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性教育学校

第8章 校外授業



あたしたちは
近くのカフェに入った


「・・そっかぁ」

全部じゃないけど
話せるだけ裕希くんに
さっきのことを話した

「辛かったのに
話してくれてありがとな」

元気でおちゃらけてる
いつもの裕希くんとは違い
妹を心配するような目で見てるのが
とても分かった

「・・裕希くんがいなかったから
あたし・・・学校戻ってなかったかも
怖くて・・どこか遠くに逃げてたかも・・・」

「・・みなみちゃんは
将来の夢とかあるの?」


「・・夢かぁ
とくにないかな・・」

「そっか~
この学校ってさ
将来普通の職業に就く人
いないに等しいくらいなんだ

そーゆう系の
仕事に就く人ばっかでさ

授業内容って
将来の為に役立つ事ばかりなんだ

とくに今やってた
知らない人とのセックスとか・・・

みなみちゃんみたいに
何も知らずにこの学校にくる子
たまにいるんだ

辞めたくても辞めれない
そーゆう子いるんだよね

俺は知ってて入ったから
みなみちゃんの辛さとか
よく分かんないんだけどさ・・

近くにいる?
側で支える・・?ことは出来るから
いつでも頼ってな?」




このとき
あたしの周りには
こんなに優しい人がたくさんいて
同じ思いをしてる人もいて

辛くて泣くなんて
惨めだなって思った


「裕希くんありがとう
あたしもう泣かない・・・

辛くても
大好きなみんなが側にいるから・・っ」


精一杯の笑顔で
裕希くんをみて言った


裕希くんは笑ってくれた


それを見て
力が抜けたからなのか
あたしは眠ってしまった






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