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性教育学校

第10章 好き・・・?


あたし・・
なんでこんなに必死なんだろ

渓人とこんな状態
絶対嫌だ・・・





「・・っ渓人・・・渓人っ!」

寮に入ろうとしている渓人を
呼び止めた

周りには人もたくさんいて
渓人をすぐ見つけられた理由が
あたしには分からなかった


「・・・・ハアハア・・」

渓人の所まで追い付いた

「なに?」

渓人を目の前にすると
泣きそうになる
とても緊張してしまう

「さっきは・・ごめんなさい・・・・・っ」

あたしは耐えられず
渓人の前でも泣いてしまった

「心配して来てくれたのに・・
ひどいこと言って・・」

周りの生徒が
たくさん見てるのが分かる

恥ずかしいけど
涙は止まらない

「・・・っ」

グイッ

渓人はあたしの腕を掴み
どこかへ連れていった

「・・渓人・・っ」

人が余りいない
中庭だった

「・・泣くなよ
俺が泣かしたみたいじゃん」

渓人は笑っていた
そして涙を拭いてくれた

また笑ってくれたことが
とてもとても嬉しくて
涙が止まることはなかった



あたし・・・渓人が好きなのかなぁ・・


渓人の笑顔や声
不器用な優しさも
全部大好きだった


「寮戻るぞ」

そーいって
あたしの手を握ってくれた
一緒に部屋に戻った

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