NEWめぐみ【萌未】さんの作者ニュース

共に過ごし惹かれ合う公子と頭中将。一方、姫に逃げられた帝は。

こんにちは。

 公子が宇治の別邸で心静かに過ごしている間、都ではひと騒動起きていました。

 帝のお気に入りの女御が失踪したことをいつまでも隠し通せるものではなく、やむなく、美しい女御は鬼にさらわれてしまった-、という苦しい言い訳を発表したのです。

 平安時代のような昔には、何か大変なことが起きると、鬼の仕業たとか、魑魅魍魎、つまり妖怪のせいだと言うことが多かったようです。
 文明の発達していなかった当時ですから、人々は半ば本気でそう信じていた部分もあったろうし、また、公表できない事件を隠すために偽ったこともあるのではないでしょうか。

 実の父である道遠に政略の具として使われたどころか、売られたも同然という帝の言葉がまた真実であることも公子は知りました。

[関連小説リンク]

お前は自覚していないが、その無垢さが知らずに男を誘う。罪な女だ。懸命に男を拒む女に男は熱く囁き-。
TOPTOPへ