掲示板

【リレー小説】ルイーダの酒場 2

《ドラクエの世界でみんなで冒険しよう!》


ドラクエの世界観でオリジナル二次創作をリレー小説で書いてみませんか?
ドラクエの世界観なら、どんな物語でもOKです。
ただしドラクエの世界を楽しむためにも脱線しすぎにはご注意ください。


《ルール》
*ドラクエ好きなら、誰でも参加OK
*初めましてなどの挨拶はなし
*基本は三人称(場合によっては一人称もあり)
*前の人の文章を読んで話を繋げる
*順番は決まってないので、被った場合は先に書いた人の文章を優先する。またはうまいこと繋げる。

ドラクエ好きだけど文章苦手で…うる覚えで…という方でも大丈夫。一行のみの参加でもOKです。とにかく繋げてドラクエストーリーを楽しもう!
ルイーダの酒場で待ってるよ(*^ω^)ノ


【登場人物】
ムト(盗賊→バトマス)
パーム(マジシャン→魔法使い)
レミファ(遊び人→賢者)
イワハシ(商人→武闘家)
ヤス(魔物系YouTuber)
ヒロ(魔物系YouTuber)
サチ(ヤスの妻、ヒロの母)

トロル(テヘペロ)
はぐれ爆弾メタル岩(クランチ)
キメラ(つばさ)
ベビーパンサー(はやて)


1 村人を病から救った肛門様御一行は(違う!)、旅を再開。

医師は仲間になりたそうにこっちを見ているが、見なかったことにした。


「みんな、一度ダーマ神殿に寄ってくれないか」とムトが止める。

「ダーマ神殿、今度はなんになるんだよ。まさか、肛門?」とパーム。

「どんな転職やねん。肛門なんて職業あるか!? 仮に、俺が肛門になったらお前ら平常心で旅を続けられるか? てか、なにが特技になるかだいたい予想がつくわ!」

「なに言ってんの? 俺は、黄門さま、水戸光圀みたいな人物になりたいのかって、聞いたんだが」

「……あ、そうか。まあ、向こうで考える」

脳裏に焼き付いた様々な年齢層の女の肛門が、ムトのなにかをおかしくさせていた。


ダーマ神殿。

大神官の前に立つムト。

「なにになりたいと申すのか」

バトルマスターのムトは、賢者、スーパースター、レンジャーのどれになるかを考える。

すると大神官。
「女性器を想像するとは、まさかセクシー女優にでも……」

「嫌だよ!」

「では、女優になるがよい」

「え、いや、ちょっと待て」

ムトは、スーパースター♀になった。
2
「だからっ……待てと言うたじゃろがぁ!! こんのクソジジイ!!」

ぶちギレたムトは、大神官相手に荒い口調で突っかかった。が、

「未熟者の分際でもう職を変えたいとは何事じゃあ!!」

と、逆に楳図かずお張りの険しい顔で言い返された。

ムトは、仕方なく諦めた。


3 「あれぇ? 気のせいかな、ムトが前よりもセクシーになってる気がするんだけどぉ~」


レミファが可愛く頭を傾げる。


「うっひょ~! なんとなくオッパイも大きくなってる気がするでやんす!」

「イワハシ、また俺を変な目で見るんじゃねえッ!!」

「おいおい、なんでまた女になってるんだ? まさかお前、肛門を思い浮かべて……」

「肛門浮かべてなんで女になるんだよッ!! ったく、何が悲しくて女優になんかならなきゃいけねぇんだよ」


その時、そばにいた真っ赤なドレスを着た女がムトたちに振り返った。


「──なんですって? 今あなた、なんて言ったの?」

「肛門?」

「じゃなくて!」

「……女優?」

「そう、女優!! あなた、女優を目指してるの!?」

「いや、別に」

「それなら私のレッスンを受けなさい! 」



4
またワケのわからないヤツが出てきやがったと、ムトは鬱陶しいのとうんざりのとで、もう心はクタクタ。

「いやだからぁ、俺が目指してるのは女優じゃなくて、勇者っ……」

「なるほどね。勇者を演じれるような女優になりたいのね」

「おぉいっ!」

なんとか婦人に出てくるような気品溢れた女性は、ムトを強引に女優への道へと導こうとする。

「わかったわ。さぁ、共にモンバーバラ劇場へ行きましょう」

「モンバーバラ劇場!?」

モンバーバラ劇場とは、モンバーバラという街の中にある、世界で唯一の大劇場である。

YouTubeでも、その劇場で行われている踊り子達のダンスや、お笑い芸人がパフォーマンスをしたりとしている。

中でも、『マーニャ』という美しい踊り子のベリーダンスが名物で、動画を生配信するたびに、いつもYouTubeの閲覧数がバク上がりする。

そんな大劇場に、まさかムトがスカウトされることになるとは。

さぁどうしますか?

――――――――――――――――――――
▶️
 レッスンを受けさせていただきますわ♪
 冗談じゃねぇ、断る!
―――――――――――――――――――――

5 「冗談じゃねぇ、断る!」

しかし誰もムトの意見は聞いていなかった。

「モンバーバラ劇場!? 行きます、行っきまぁ~っす!! 」

一番食いついたのはヒロだった。
どうやら踊り子のマーニャ目当てらしい。


6
マーニャに熱を上げるヒロに続き、レミファも、

「わぁーいいなぁ。レミファも遊び人時代、モンバーバラに憧れてたんだぁ。行きたーい」

つばさとはやてとクランチと戯れながら行きたがるし、

「俺も実は……モンバーバラの劇場で、最高のマジックを披露してみたかったんだよなぁ」

パームも遠い目をして、モンバーバラに想いを馳せる。

イワハシは、ムトの女優姿を思い浮かべて……はにかむというより、ニタニタとやらしい笑みを浮かべる。

そして、ヤスももちろんYouTuberの血が騒いでいる。

こうなると、もはやムトには、
『レッスンを受けさせていただきますわ♪』
という選択肢しかなかった。



7 (俺たち、塔に行かないといけないんだけどなぁ……)

と、心では思いつつ……

「冗談じゃねぇ、断る!」と言い切った。

だが誰もムトの意見は聞いていなかった。

「モンバーバラ劇場!? 行きます、行っきまぁ~っす!! 」

一番食いついたのはヒロだった。
どうやら踊り子のマーニャ目当てらしい。マーニャに熱……

「ちょっと待て、ちょっと待て。さっきと同じじゃねえか。結局は、レッスンうけなきゃならんのかよ。王様に旅に出てくれるかと聞かれて、いいえを選んでも、結局ははいを選ばないといけない流れと一緒じゃやねえか!」

するとマーニャは、

「はい、艶めかしく腰を円を描くように、ハイハイ、クイックイッ」

ムトは同じように「ハイハイ、クイックイッ」

なぜかイワハシも「ハイハイ、クイックイッ」

「お前関係ないだろっ……て、俺だって関係ねえよ!」

「こら、ムトさん。ちゃんと動きを見て身に付けて。次は背中を丸くそらして片足をつま先からポーンと上げる」

「もう、わかったよ! くそっ!」

ムトのスーパースターへの道は続く。
8 それから数日が経ち。

「もっと感情を込めてっ! 自分を捨てるのよっ!」

「ほら、腰を振って! そんな動きじゃ、私を越えられないわよ! ハイハイ、クイックイッ!」

「ぬっ……ぬおおおっ!」

ムトはいまだに、赤いドレスの女性と、踊り子・マーニャからの熱烈な指導で、血が滲むような思いをしていた。

その間、他の仲間達はというと――

「はーい! 今からつばさが、火の中をくぐりまーす! メラッ!」

レミファが輪に火をつけると、つばさは華麗に飛び、颯爽と火の中をくぐった。

「うがうがー!」

ルイーダの酒場から呼び出されたテヘペロ(トロル)は、はやてとクランチを持ち上げると、お手玉のようにひょいひょいと交互に投げ続けた。

次にヒロが、パームの用意した箱の中に入る。

「いいですか? この中にいるヒロが、一瞬で違うヤツに変わります。3・2・1、はいっ!」

「まぁ、まぁ、マンモスにとどめをさすやつー!」

再び箱を開けると、なんと、イワハシに変わっていた!

仲間達のパフォーマンスで、モンバーバラ劇場は大盛況。その様子を生配信しているヤスも、閲覧数のバク上がりにウハウハだった。
9 自分の出番を待つムトは、出番が終わったレミファに話しかける。

「おい、あんなことしてる場合かよ。俺達には旅があるんだぞ」

「いいじゃない、だってギャラが入るんだよ。貯めたら強い武器買えるじゃない」

「そうだけど、見ろ。パームのやつ、催眠術をかけるといって、数人にラリホーかけたり、酔っぱらいにメダパニ叫んで隣の兄ちゃんに説教してるよ」

「酔っぱらいはだいたい説教してる気が……」

すると……

「キャーーッ!」

会場から悲鳴が上がった。

モンスターが乱入してきた。

逃げまどう観客。パームとイワハシは客席に降り、モンスターに挑む。

「パーム、はぐれメタルがいるぞ。逃げないようにしてくれ」

「よし、攻撃されたりギラを浴びたらチャンスだとおもえ!」

二人の連携プレーにより、経験値アップ。

テヘペロは、危険なためクランチを静かに裏に置いた。

「いくぞ!」とムトは青い狼男、リカントに挑む。

リカントの攻撃、だが、ムトには一発も当たらない。

ムトの避け方は、まるで、ダンスレッスンの動きそのものだった。

ムトはマーニャが教えたかったことを、ようやく理解した。

10
(そうか……そういうことだったんだな!)

ムトはマーニャの教えを胸に、艶やかな青い長い髪をなびかせながら、華麗に、優美に、魔物からの攻撃を避けていく。

ムトのあまりの美しさに、魅了されて動きが止まる魔物もいた。

動きだけじゃなく、表現力も増している。赤いドレスの女性の、女優レッスンも生かされていた。

マーニャも戦いに参戦する。

ムトとマーニャは自然と息が合い、コンビネーションで魔物を倒していく。

その様は、二人で舞い踊っているにも見え、

離れたところで避難している観客達も、YouTubeで見ている閲覧者達も、ムトとマーニャの美しさに釘付けとなった。


戦いがようやく終わる頃には――

ムトは、『モンバーバラの星』となり、

スーパースターを完全にマスターした。

レスが上限に達しています。
TOPTOPへ