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~初恋~

第24章 社員旅行~優しさ~

ほんとに些細なミスだったが、審査員には見抜かれていただろう


みんなはそれが原因ではないって言ってくれたけど



入賞確実だと言われていた俺のチームが

賞をとれなかったんだ



リーダーをしていた俺は自分を責めた




その日の夜、俺は帰らず会社で飲んでいた


やけ酒とでも言おうか


缶ビールを数えきれないぐらい空けていた



ガチャ…


ドアが開いた


誰だ…?


『香川先輩…?』


「あ…平岡ちゃん…」


忘れ物をして戻ってきたらしい



『先輩一人でこんなに…?』


デスクには空き缶が20本近く置いてあった

「あぁ…」


『体壊しちゃいますよ~』


そう言って空き缶を片付けてくれた



『私、なんでこの会社に入ったと思います?』


「えっ…さぁ…」


『会社の説明会の時に1つのショーのDVDを見たんです。

とても衝撃でした…

今まで見てきた事ないようなショーで

私ずっとドキドキわくわくしっぱなしでした。』


「そのショーって…」


『香川先輩がリーダーのショーですよ。

私あのショーのDVDを見て

私もこんなに人をドキドキわくわくさせられるような仕事をしたい!!

このショーを作った人達の元で学びたい!

って思ったんです…//』



「平岡ちゃん…」


『今回のコンテストだって私はいっぱいドキドキわくわくしました!

ミスに気付かなかったのは私がまだまだだから…

いつか、何かあっても支えられるぐらいに私、なります!

だから…そんなふうに自分を責めないでください…』

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