メイド喫茶へようこそ
第5章 翠の場合~休憩室で秘密のH~
「ところで、翠ちゃん、この仕事向いてないって?」
聞かれてたんだ…
私はうつむいて頷いた。
「……葵みたいに接客うまくないし、ミスばっかりだし。
辞めた方がいいのかな~なんて…」
「何言ってんだよ。
不器用でも一生懸命がんばってる翠ちゃんがみんな好きなんだから」
……斗真くん…
胸がキュンとなる。
励ましてくれてうれしい気持ちけど…
ちょっと複雑な気持ち…
『みんな好き』だって
斗真くんは……?
「だから辞めるとか言うなよ。お客さん、すっごいさみしがるって」
……お客さんが、か……
まぁそうだよね。
斗真くんにとったら別に特別でもなんでもない。
ただのいっぱいいるメイドのうちのひとり。
「……翠ちゃん?」
「ご、ごめん!何でもないの。励ましてくれてありがとう」
なんか目見れないや……
「俺、なんか悪いこと言ったかな?」
「ううん、全然!」
「じゃ体調悪い?」
斗真くんはそっとおでこに手をのばす。
私は思わずその手を払ってしまった。
「あ………ごめん…」
でも今はその優しさがツラい。
斗真くん、いつもみんなに優しいんだもん。
だからいくら優しくされたって
それって、全然特別じゃないもん……
「……ちょっと外出てくる…」
私はこの場にいられなくなってイスから立ち上がった。
「み、翠ちゃん…?」
斗真くんの方を振り向かずに私は休憩室を出て行った。
聞かれてたんだ…
私はうつむいて頷いた。
「……葵みたいに接客うまくないし、ミスばっかりだし。
辞めた方がいいのかな~なんて…」
「何言ってんだよ。
不器用でも一生懸命がんばってる翠ちゃんがみんな好きなんだから」
……斗真くん…
胸がキュンとなる。
励ましてくれてうれしい気持ちけど…
ちょっと複雑な気持ち…
『みんな好き』だって
斗真くんは……?
「だから辞めるとか言うなよ。お客さん、すっごいさみしがるって」
……お客さんが、か……
まぁそうだよね。
斗真くんにとったら別に特別でもなんでもない。
ただのいっぱいいるメイドのうちのひとり。
「……翠ちゃん?」
「ご、ごめん!何でもないの。励ましてくれてありがとう」
なんか目見れないや……
「俺、なんか悪いこと言ったかな?」
「ううん、全然!」
「じゃ体調悪い?」
斗真くんはそっとおでこに手をのばす。
私は思わずその手を払ってしまった。
「あ………ごめん…」
でも今はその優しさがツラい。
斗真くん、いつもみんなに優しいんだもん。
だからいくら優しくされたって
それって、全然特別じゃないもん……
「……ちょっと外出てくる…」
私はこの場にいられなくなってイスから立ち上がった。
「み、翠ちゃん…?」
斗真くんの方を振り向かずに私は休憩室を出て行った。