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メイド喫茶へようこそ

第5章 翠の場合~休憩室で秘密のH~

裏口を出たところで時間をつぶす。

斗真くんは何も悪くないのに、あんな態度とっちゃって悪かったな…

あとで謝ろう。



斗真くんがくれたココアを飲む。

おいしい。

優しくされると、もちろんうれしい
でも切ない

斗真くんの優しさを独り占めできたらいいのに……





休憩時間が終わり、私はお店へと戻ったーー……





「いらっしゃいませ、ご主人様!」



今日も『sweet』は大盛況。



「あ、翠ちゃん!オーダーお願い!」
「はぁ~い!」

「えっとね、キャラメルプリンパフェひとつ」
「かしこまりました~」



オーダーを通してパフェが出てきたので、ご主人様のところへ運ぶ。



「お待たせいたしました、キャラメルプリンパフェで………」



パフェをテーブルに置こうとしたとき、私はバランスを崩してよろけた。



あ…パフェ………!!





ぐっちゃっっ……!!





「………………あっ……!」



なんとパフェをご主人様の洋服にぶちまけてしまった……



「あ……も、申し訳ありません!!」



私はとにかく頭を下げて謝った。

店中の視線がこっちに注がれてるのを感じる。 



最悪……どうしよう……!

やっぱり私、この仕事辞めた方がいいんだ………

目に涙がたまる。






「…お客様、大変失礼いたしました」



聞き慣れた声がして、私は顔をあげる。

……斗真くんだ。

おしぼりをたくさん持ってきて、ご主人様に差し出す。



「お召し物を汚してしまい申し訳ありません。クリーニング代をご用意させてください」



そう言って、斗真くんも頭を下げる。



「ははっ、ありがとう。
さすが翠ちゃん、やってくれるよな~。
ま、そんなところが俺は好きなんだけど」

「…ご主人様…申し訳ありませんでした…!!」

「大丈夫、大丈夫。もう気にしないで」



そのあとはおしぼりで、洋服をふくお手伝いをして、新しいパフェを出す。

最後はご主人様は笑顔で帰っていった。

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