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遠い約束~海棠花【ヘダンファ】~

第3章 運命の邂逅

「何を馬鹿なことを言ってるの。あの人は私を助けてくれたのよ?」
 梨花は店を畳んで帰る途中に、一日の売り上げを掏摸に盗られたことを話し、次いで、あの男が突如として現れて巾着を取り戻してくれたのだとも説明した。
「―そんなことがあったのか」
 流石にソルグクも、あの男に対して言い過ぎたかと考え込んでいるようであった。

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