壁一枚 2nd
第18章 罰
孝志「…ごめん」
美緒「…」
孝志の
思いがけない言葉に
美緒は驚き、後を追いかける事が出来な
かった
美緒「…」
「先生」
その呼び方は
高校の時からの名残りで
恋人になってからは、せめて二人の時は
先生ではなく
「孝志」と名前で呼んでと言われていた
のに…
美緒「…私…最低だ…」
最低だった
孝志の事が好きなのに
自分は孝志を傷つける事ばからしていた
こんな自分、距離を置かれ
フラれても
仕方がなかった
美緒「…」
明子「元気ないわね、どうしたの?」
美緒「…明子さん」
明子「あっ、もしかして孝志と喧嘩でも
した?」
美緒「…別に」