壁一枚 2nd
第19章 記憶喪失
明子「じゃあ私、孝志を家まで送ってく
から」
美緒「…お願いします」
明子「孝志、行こう」
孝志「…うん」
美緒「…」
タクシーに乗り込み
明子と一緒に病院を去って行った孝志
その直後、美緒は崩れ落ちるように
その場に座り込み
我慢出来ず
泣いてしまった
美緒「うぅ…あぁぁ~あぁ~」
由美子「頑張った、美緒は頑張った…」
美緒「うあぁぁぁ~」
人目も気にせず
美緒は声を上げて泣き続けた
涙が枯れて出なくなるのではと思うほど
ただずっと
涙が出る限り泣き続けた
でも枯れたのは声だけで涙が枯れる事は
なかった