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全部、愛してた。

第7章 思い出したくない過去

「わたしが何言いたそうか、わかんない?」





強く聞き返した。






1歩も引かずに。










「…わかんないね。いきなり僕の顔殴って…何言いたいか全然わかんない。」









バカバカバカ…





バカ…っ










「輝、喋れるじゃん。…いい加減、逃げるのやめなよ…。」










「僕が逃げてる…?」









「そうだよ、…輝はただ、もうサッカーをできない恐さから逃げてるだけ…。

…悲しいなら、悔しいと思うならっ…




全力で恐怖に立ち向かいなよっ!」













気付いて…輝。






あなたの本当の強さはこんなものじゃないはず。







だって、こんなに悲しみに逃げてしまうのなら、




それと同じぐらいの強さがあるはずだよ。








今の輝は全然比例していない。








輝は、自分に負けてるよ。









勝って…


























自分に勝って。

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