出会い系サイトのレイプマン
第2章 ガソリンスタンドからの脱出
理沙は針葉樹林の場所から再び山道に戻り、あてもなく歩き始めた。
カーブが多いな、この山道、短い橋も二回渡ったし、それに道路沿いなのに電柱が見あたらないわ…
山道を歩いていて電力会社の電柱が見あたらないとすれば、この辺り周辺には誰も人が住んでいない可能性が高くなる。
あっ、あれ公衆電話だ?…
何のあてもなく山道を歩いて来たら、目の前に緑色の電話ボックスが見えて来た。
随分古いタイプの電話ボックスで、人間は中には入室出来ないし簡易的な造りをしていた。近寄って電話ボックスの中を覗き込んで見たら、残念なことに電話機は取り外された状態になっていた。
うわーゴミが凄い…
電話ボックスの鉄製の型枠は、錆だらけになっていてゴミの吹き溜まりになっていた。暗闇の中でも一目見て、この電話ボックスは使用されなくなってから、かなりの年月が経過しているのがわかった。
あれは、100円ライター、火がつかないかな?…
田中理沙は電話台の上に置かれた、ホコリの被った100円ライターを見つけて手を伸ばした。
普段なら100円ライターなどに興味はないが、灯りを求めていた。
カチャカチャ、ボッ!はっ!ラッキーだわ、火がついた、
田中理沙は暗闇の電話ボックスの前で、小さな灯りを手に入れた。