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出会い系サイトのレイプマン

第3章 パトカー6号と高滝公民館

  下駄箱か、あれっ?ロウソクだわ…

玄関の右側には大型の下駄箱が設置されていて、その中断の棚にロウソクの箱が置かれていた。

高滝部落の人々は全世帯引っ越しをしていたが、年間を通して数回は高滝公民館を利用していた。高滝神社や高滝霊園の清掃、春と秋のお祭りなど、その歳に電力がないのでロウソクを使用していたのだろう。

このロウソク、1本だけ持って行こう…
   私って泥棒みたいね…

理沙は高滝公民館の玄関で黒い靴を脱いだ。しかし脱いだ靴は持ち歩くことにした。もしかしたらあの変態男、黒田明か追いかけてくるかもしれないからだ。靴がないと逃げれない、理沙も用心深くなっていた。

正面にある廊下は広目で、その先にはガラス戸が四枚見えた。右側の外回りは廊下が通っているようだ。ガラス戸をガラガラと一枚だけ開けると、和室30畳もある大広間が見えた。たまに高滝部落の人々が清掃しているので綺麗な状態だった。

朝までよ、朝までここに居られれば…
ここの土地はどこなのかわからないし…
暗闇の中を無理に歩いても危険だわ…

シュ、シュ、ボッ!理沙は先ほど手に入れたロウソクに火をつけた。ロウソクの長さは25センチと長めで、直径2センチと太めだった。これなら朝まで十分に持つ小さいが頼もしい炎だ。ライターの炎では長時間灯すことが無理だ、親指が熱くなって手で持っていられない、それにガスが切れたらまた暗闇に逆戻りだ。






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