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雪の華~Memories~【彼氏いない歴31年の私】

第6章 Last lesson Tomorrow~それぞれの明日

Last lesson Tomorrow~それぞれの明日

 その日の朝、一通の葉書が届いた。一晩中、降り続いた雪が降り積もり、今夜はどうやらホワイト・クリスマスになりそうである。
 玄関のポストまで郵便物を取りにいった夫は数通のダイレクトメールの間に挟まっている葉書を見つけ、眼を瞠った。
「おい」
 郊外の家といっても、小さな平屋で、しかも借家である。別れた前妻に月々支払う子どもの養育費を滞らせるわけにもゆかないし、自分たちのマイホームを持つのは、まだまだ先になりそうだ。
 それでも、妻ともう直、生まれてくる我が子と水入らずで暮らせる穏やかな幸せを思えば、これ以上の贅沢を言えば罰が当たる。
 大切な人たちを哀しませ、傷つけてまで、選び取った道なのだから。

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