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僕のこたえ

第25章 散りゆく想い

君は教室の出入り口で足を止め振り返った。


「篠崎さん、さようなら」


僕はそれしか言えなかった。


もっと…もっと伝えたい事、言いたかった事ある筈なのに。


「東君、さようなら」


君は笑顔で手を振り最後の教室を後にした。


僕達の交わした言葉はまるで明日も会うような常套な別れの挨拶だった。


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