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第5章 甘い香りとしょっぱいキス


「お~、開いてるぞ~」


誰が来たのかと扉の方を見ると…


「あ…」



入ってきたのは、サラリーマンの兄ちゃんだった。



「や、頑張ってる?」


ニコッと爽やかに笑うと、サラリーマンの兄ちゃんは上着を脱いでシャツの袖をめくり出した。


「手伝うよ」


そう言うサラリーマンの兄ちゃんに、菅生さんがエプロンを差し出す。



「お疲れ、スタジオ行ってたん?」

「ああ、蒼士の練習に付き合ってた」



…蒼士の練習?
明日のために?

そんな難しそうな曲でもなかったけどな…



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