359°
第6章 熱意と決意
『はいは~い♪』
「あ、菅生さん、チーズケーキ追加したいんすけど…」
『追加?じゃあ~…龍って呼んでくれたら持ってってやるよ♪』
「はあ~!?またかよ、いい加減うざいんすけど!!」
忙しくてピリピリしてたオレは、電話口でつい怒鳴ってしまった。
『はは。すげー声量♪今から持ってくから、10分待ってな』
菅生さんは調子を変えることなく、そのまま電話を切った。
…ったく、あのオッサンは…
「何、キレてんだよ~。客が怖がるからやめろよな~」
クラスメイトの男子に突っ込まれて周りを見ると、みんな白い目でオレを見ていた。
「お前の声でかいから目立つんだよ」
「…」
その場にいるのが気まずくなり、オレは頭を掻きながら裏方に引っ込んだ。