359°
第6章 熱意と決意
中庭に出ると、何か人集りができていた。
「なんかあるのかな?」
俯いてた木下が顔を上げる。
「行ってみようか」
オレたちは手を繋いだまま、その人集りの輪の中に入って行った。
「あ、うさぎ?」
柵に囲まれた中に数匹のうさぎがいた。
「かわいい~」
木下は嬉しそうに微笑む。
「うん、かわいい…///」
オレは木下をチラリと見ながら、ボソッと呟いた。
「きゃ~見て見て、拓哉くん、うさぎ!かわいいよ!」
その時背後から、女性のハイテンションな声が聞こえてきた。
…ん?拓哉??