359°
第6章 熱意と決意
オレたちの前に、ギターケースを背負った蒼士が現れた。
蒼士の姿は制服ではなく、私服だ。
ゆったりとしたダークジャケットに白のVネックシャツ、チノパンツで、すっかり大人の雰囲気をかもし出していた。
くそっ…
なんかむかつく。
オレの私服なんて、
ジーンズにパーカーなのにwww
「よぉ」
オレは無愛想に声をかける。
蒼士はオレを見ると、鼻で笑った。
やっぱお前、むかつく!!
「拓哉さん、バンドバトルの受付してきましたよ」
「ああ、ありがとう。何番だった?」
「12番です、一番最後ですよ」
「トリか、悪くないな」
へー…
一番最後か…。
その時間なら、見れなくもないな…。