
359°
第7章 芽生えた感情と嫉妬
《拓哉side》
居酒屋を出てから数十分。
俺はずっと車の中で曲作りをしていた。
コンコン
ふと助手席の窓を叩く音がした。
こちらを覗く顔がひとつ。
その人物は、夜なのにサングラスをかけていた。
俺は曲作りに使った携帯を閉じると、車から降りた。
「打ち上げなら中でやってるから」
そう言ってその男の横を通り過ぎようとした時、
「待てよ、拓哉」
ガッと腕を掴まれる。
男はそのまま俺の腕を引っ張り、狭い通路の中に連れ込んだ。
そして壁際に俺を追いつめる。
「こうやって2人で会うのも、久しぶりだな」
壁に手をつくと、図体のでかい男はサングラスを外した。
鋭い瞳がうっすらと見える。
「……こういうことはやめろって言ったよな、マサ」
俺は顔色ひとつ変えず、マサを見上げた。
「つれねぇな。せっかく拓哉のために唄いに来たってのに…」
そう低い声で囁くと、マサは俺の顎をクイッと持ち上げた。
居酒屋を出てから数十分。
俺はずっと車の中で曲作りをしていた。
コンコン
ふと助手席の窓を叩く音がした。
こちらを覗く顔がひとつ。
その人物は、夜なのにサングラスをかけていた。
俺は曲作りに使った携帯を閉じると、車から降りた。
「打ち上げなら中でやってるから」
そう言ってその男の横を通り過ぎようとした時、
「待てよ、拓哉」
ガッと腕を掴まれる。
男はそのまま俺の腕を引っ張り、狭い通路の中に連れ込んだ。
そして壁際に俺を追いつめる。
「こうやって2人で会うのも、久しぶりだな」
壁に手をつくと、図体のでかい男はサングラスを外した。
鋭い瞳がうっすらと見える。
「……こういうことはやめろって言ったよな、マサ」
俺は顔色ひとつ変えず、マサを見上げた。
「つれねぇな。せっかく拓哉のために唄いに来たってのに…」
そう低い声で囁くと、マサは俺の顎をクイッと持ち上げた。
