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第7章 芽生えた感情と嫉妬

《卓也side》



あ"ーーー
頭痛てぇ……


頭ガンガンする…
オレ、何してたんだっけ?


てか、なんか揺れてる?
この揺れ…
なんか気持ち悪…




「…だから、またお前はそうやって自分の気持ち隠すのかよ?」




…ん?
菅生さんの声?
真上から聞こえ…


…って、



「うわぁっ!!」



オレは慌てて菅生さんから離れた。



なんで、菅生さんに寄りかかってんだよオレは!!?



「卓っ…、起きてたのか?」

「え、や、今起きた…」

「そっか…」



なぜかホッとする菅生さん。

…なんだ?




「卓也くん、随分酔っ払ってたけど、大丈夫?」



運転席から高藤さんの声が聞こえた。



「あ、そっか…オレ、酒飲んじゃって…酔っ払って…ってか、なんか、気持ち悪…」



何か胃の辺りがムカムカしてきて、酸っぱいものがこみ上げてきた。
オレはとっさに口を手で抑える。



「拓哉っ、止まれ!何か、ビニール袋っ…」



菅生さんの慌てる声が聞こえてくる。
車はゆっくりと停車した。






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