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第7章 芽生えた感情と嫉妬
「…ああ、それがいいかもな。なんなら泊まってけよ、明日学校休みなんだろ?」
後押しするように、菅生さんが車にもたれながら言ってきた。
「俺はかまわないよ」
高藤さんが、ニコッと笑う。
「…」
高藤さんちに…泊まる…
そう考えたら、なぜだかオレの心臓はドキドキ脈を打ち出した。
…いや、まてまて。
相手は男だぞ?
なんでドキドキしてんだオレ///
「ついでに色々教えてもらえよ、なんでも楽器揃ってるから」
「楽器…ギターも?」
「なんだ、卓、ギターに興味あんのか?」
「うん、ギター弾いてみたい」
オレの脳裏に、蒼士とマサのギター対決が浮かんだ。
純粋にかっこいいなって思った。
オレもあんな風に弾けたらいいなって…
「じゃ、決まりだな」
オレはワクワクしながら頷いた。
