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第7章 芽生えた感情と嫉妬


高藤さんは無言でCDを受け取ると、瞼を伏せ、少し淋しそうに微笑んだ。



「…これはね、元ボーカルの、ユキの遺書なんだ」

「えっ…」



遺書?
ユキって…亡くなってたんだ…



「す、すみません…」



オレは慌てて謝った。



「いや、いいんだ。こんな大事な物をこんな所に置いておく俺が悪い」



大事な…物…
オレの胸がチクンとする。




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