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第7章 芽生えた感情と嫉妬



「ユキさんって、どんな人だったんですか?」



なんとなく聞いてみたくなった。
高藤さんはCDを見つめたまま、一呼吸置いてから口を開ける。



「…ユキは、常に愛に飢えていた…」

「…」

「境界性人格障害って、知ってるかな?」



聞き慣れない言葉に、オレは首を横に振る。



「考え方が両極端なんだ。白か黒、善か悪、完全か不完全…」

「…」




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