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第8章 過去と現在



寂しがり屋のキミイを…

よろしく頼むな…



俺は心の中でそう呟いた。



「今時キャピキャピなんて言わないわよ」

「はは…。あ、明日からまた、忙しくなるからよ」

「あ、うん…わかった」



俺の言葉で、キミイの表情が少し曇る。



「…ごめんな?」

「大丈夫よ、ももウサちゃんがいるから」

「…」



キミイがうさぎを買うと決めた時、覚悟を決めてくれたんだってわかった。
プロを目指すからには、一分一秒でも練習に費やしたい。
スタジオ代もバカにならないから、仕事も増やすつもりでいる。




ほんとなら、家族、欲しいよな…。








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