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第8章 過去と現在


「…自分でも納得してないんだろ?
ちゃんと歌詞の意味も読み取って、伝えたいことを頭に描いて、物語に同化して弾いてるか?」

「…」

「例えば…そうだな、Mr.クロウリーは、知ってるか?」

「ええ…」

「ちょっとソロ弾いてみな」




意外な展開に、緊張が走る。




オジーオズボーンのMr.クロウリー《死の番人》。
クロウリー博士の悲劇な人生を謳った切ない曲だ。
荘厳なイントロ、慟哭なギターソロで、リスナーを彼らの世界に引き込んでしまう。
特にランディ・ローズのギタープレイは「泣き」のフレーズと言われ、鬼気迫るものがある。




何回か弾いたことはあるが…
果たして僕のプレイは、彼を納得させることができるだろうか…






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