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第9章 funky&crazy



『うるせっ!…急になんなん??』



電話口で叫び声をもろに受け、順平は苛立ったように言った。



「…わり…なんでも…ない…」



卓也は顔を真っ赤にしながら、速くなる鼓動を沈めるため胸を押さえる。



『…わけわかんねー。つか、マジお前の声うるせーわ。やっぱボーカル向きだな』



(ボーカル…そうだ、今日からスタジオで練習するんだっけ…)



自分を落ち着かせるため、懸命に意識を変える。



『てことでさ、マックで待ってっから来いよ?』

「え、ちょっ…」



卓也の返事も聞かず、通話は切れた。





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