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359°

第2章 偶然と衝撃


「ボーカルがいなくて…ずっと探してたんだ」


そう言われてオレは「はあ、そうですか」と他人事のように答えた。


「それでこの間…君の声を聞いて、ピンときたんだ。卓也くんなら、俺らの思い描いている声を出せるんじゃないかって」


「…へ?」


「だから、君の歌を聴いてみたいって思った」


「…」


「君の声がもし俺の理想の声だったら…
ボーカルをやってほしい」



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