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キレーな顔した狼さん。

第16章 12.5匹目

「解った…」

「解ってくれたか…」

まだ、拗ねたままの瑠樹の言葉に、
ホッと胸を撫で下ろしたのもつかの間。

「ここに座ってくれたら、俺が怒ってる理由…教えるから」

という、まさかの言葉を口にした瑠樹。

まさか、そんな交換条件出してくるとは…っ

つか、やっぱり拗ねてんじゃねぇかっ!

ムムッ…と考え込む俺に、瑠樹は後押しするように首を傾げて俺の顔を覗きこんだ。

「…ダメ?」

「………」

───────────

───はぁ…解ってたよ!
結局こーなることくらいなっ!

「フフン♪」

嬉しそうにに笑う瑠樹を見て解る様に…
俺は今、瑠樹の脚の間に座ってる。

ちっくしょっー!
あんな顔であんなこと聞かれから座るしかねぇーだろぉがっ!

くっそ!

─カパ

俺の腹にしっかりと回された瑠樹の腕に、少し嬉しく思う自分が悔しくて…

自棄になりながら、弁当の蓋を開けた。

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