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キレーな顔した狼さん。

第7章 5匹目


「うん、今頃汐里…大変だったね?」

うっ…こいつは…

「あーっもーっ!黙れ黙れ黙れぇーっっ!」

あるよなー…何か無性に叫びたい時って。

「何回言わせんの?汐里は…煩いよ?」

「はあ!?誰のせいだとっ…」

俺は必死に叫ぶ
……必死だったんだ…だから瑠樹の言葉がよく聞こえてなかった…

「俺…何回も忠告したからね?汐里…」

「あーっ?なにがっ…んっ!?」

ちゅっ……

「ちょっ……はぁっ…おまっ…る、き」

えっ……え!?
何だこれ!?どーしてこんな展開に…っ

ドンッ

「はぁ…はぁ…はぁ…」

苦しくなった俺は瑠樹を力一杯突飛ばした

「はぁ…はぁ…おまっ、何して…」

まだ落ち着かない頭と息をそのままに
口角をあげながら俺を見る瑠樹に疑問をぶつける

「何って…キスだけど??」

「んなこと知ってるわ!何でいまっ…」

「だって、汐里が何回いっても黙らないから……塞いじゃった」

何が塞いじゃっただよ!?
……くそっ…何でちょっとトキメイてんだよ!俺は!!

「塞いじゃったって…お前なぁ…
だいたい俺は(忘れてたけど)病人だぞ?移ったらどーすんだよ」

「何?心配してくれんの?…優しいね」

「別に…そんなんじゃねーよ」

何だよ、何か照れんじゃん
それに…誰にもこーなわけじゃねぇ。
お前だからだよ…なんて口がさけても言わねーけどな

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