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キレーな顔した狼さん。

第11章 8匹目

「やっぱり、汐里…気にしてるじゃん」

「え!?い、いやいやいやいやいやっ…気にしてねーよ!」

や、ヤバイってぇぇーー!!

「じゃぁ、何でその話したんだよ…」

「えーと、それは…瑠樹が怒ってるぽかったからで…何か瑠樹が"俺はてっきり"とか言うからで…」

「へぇー」

何かマスマス怒って…

「な、何だよ!気にしてんのは瑠樹の方だろ!」

「はっ…」

んな!?こいつ…鼻で笑いやがった!

「当りまえだろ…汐里が他の奴と運命だの何だの言われた挙げ句…汐里は汐里で、少しカマかけたらこれだよ……チッ」

怖い怖い怖いっ!怖いって瑠樹!!

つか、カマかけやがったのか!こいつ!?

最後に舌打ちまでかます瑠樹

何か…何か話変えないと!!

…そ、そーだ!!
ここは何処だ?カラオケだ!!
なら答えは1つ…歌でごまかそう!

「ま、まあまあ!落ち着けよ瑠樹!
せっかくサービスしてもらえんだからっ…歌わねーと、なっ!」

ピピっ

俺は手っ取り早く自分の好きなバンドの歌を入れた

ジャジャンっ

1番目だからか、そんなに待たずに曲が流れはじめる

よしっ!これで話は変えられたよな!

「ふーん、汐里…このバンド好きなんだ?」

「おう!いーよな!この歌とか…自分もこんなふうに想われてーわ」

この歌のPVがすんごく泣けて、
普段あんまり恋愛の歌に興味ない俺もこの歌だけは好きになった

___私はあなたが好きで…今すぐにでも抱き締めて、、、不安で堪らないの…どーかどーか好きだと言って…キスして__


ん~…何か…改めて歌詞見ると、けっこう過激な…
これは、選択ミスったか?

なんて少し後悔していると

グラ

視界が揺れて何故か背中に冷たい感触が…
そして、目の前の瑠樹の後ろには天井が広がって見える

…ぅえ!?

「な、何で…っ」

何で押し倒されてんだ!?俺は!?

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