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美人妻は性欲旺盛っ!

第7章 実家





「その女の子の名前は片倉右京」



 ぁ…
 やっぱり私のコト…だ



 場所を変え
 私、ゆきくん、義姉は
 かつてのゆきくんの部屋
 だった場所にきていた

 物が少なく生活感がなくて
 綺麗にされてたけど
 どこか寂しかった



「あの頃、ゆきは
〝なんの間違い〟か
その女に一目惚れしてね
しかもこの女が食わせ者でねぇ」

「沙緒里…
や、姉貴、頼むから」

「言うなって?
キスしてよ、口に
そしたら考えてあげるわ
舌も入れるのよ?時間は五分」



 私は話の興味からと
 嫉妬という嫌な気持ちから
 ゆきくんを引っ張った

 私の知らない話
 ゆきくん側から見た話
 サオリさんは続ける



「彼氏とゆきの間
フラフラフラフラしてねぇ
ボウフラみたいだったわ
私には優柔不断の
厚かましい女にしか見えなかった
よくもまあ
自分のコトを真剣に好いてくれる
二人の男に対して
不誠実な態度を取れるわねって
本気で感心してたわ」



 私は顔を上げれなかった
 そうか…それでか
 サオリさんの敵視は
 そんな最初の頃からだったんだ



「どっちにもいい顔して
気ぃ持たせて
あーいいわねぇー青春って
若いからって理由で
自分のコトばっか考えてても
許されるから」

「沙緒里…言いすぎだ
右京がかわいそうだ」

「そう?でもね?
私には!あんたのほうが!
かわいそうだった!」



 込められた想いの強さに
 私はびくっと震える



「私は弟が大好きだったからねぇ
初めて本気で女の子
好きになったんだって
熱く語るゆきが嬉しくてねー
よく相談に乗ってた
彼氏がいるって知った時も
落ちたけど
結局がんばるコトにした
それぐらい本気で好きだったのよ
ゆきは決心した
やる前から諦めたりしない」



 耳が…痛い

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