無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

　お店の名前はアムール
　昨日調べたが
　フランス語で愛という意味らしい



「お兄ちゃん、お店お願い」

「はいよ」



　ぱちっ

　男の人と目が合う

　その人はニコッと笑った






　つられてニコッと笑う






（ん、あれ？
お兄さん？兄妹？？）



　お店の奥
　控え室に案内された
　机と椅子がある



「座って」

「はいっ」

「さっきのが一応店長
私の兄、峯北凰峰斗」



　ほうほくおう ほうと…

　な、なんかすごい姓…
　なんとなくだけど家柄もすごそう…



「で、私がまあ副店長
妹の峯北凰璃乃
兄妹でやってるんだ」

「あの、美春さんとは
どんな関係なんですか？」

「親友だよ
私とは同級生で
今も昔も私が一番愛してる
大切な友達」



　うっ………わぁ…

　いちぶの照れもなく
　堂々と言ってのけるって…
　しかも美しい微笑み

　日本語変だけど
　なんて男前な女性だろう



「ど、同級生なんですか
じゃあ私二つ下ですね
えっと…」

「璃乃でいいよ」

「はい、璃乃…さん
あ、はい、はい！
浅葉右京です！」

「私たち兄妹と美春は
とびっきり仲がよくてね
話は聞いてます、右京さん」

「えー！右京でいいですよ！」

「じゃあ右京ちゃん」

「はいっ」

「これより面接を…」



　め、面接かぁ…
　色々聞かれるんだろうなぁ



「終わります」

「始まってませんよ!?」