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美人妻は性欲旺盛っ!

第8章 アルバイト





 性欲のえっちは
 私を駄目にするけど

 恋愛のえっちは
 心を裸にされて奪われる



 腕をどけられ
 あられもない姿を…

 私は目をきつくつむった



「かわいいよ」



 そっとキスをされる

 触られるコトを恐れてた私は
 そのキスに酔った

 別にいやらしくも
 気持ちよくもないキスに
 たまらなく胸が鳴った






 恋愛のえっちはよくない…

 心を根こそぎ奪われるから

 まだ快楽のほうがマシ

 わかっているのに…






 舌なんか入れなくても
 カラダがピクピクと跳ねて
 絶頂の心地にいた

 愛されてる
 大事にされてるって
 胸がどうしようもなく疼く



「ん………ゆきくん怒ってないの?」

「怒ってないよ」

「私勝手に寝ちゃって…」

「しおらしいのはそのせい?
気にしなくていいのに」

「あ…だめ」



 ゆきくんは私を壁に閉じ込めて
 何度もゆっくり唇をつける
 長い長いキス…



「どうしよ」

「え…?」

「抱きしめたい」



 ドキッ…

 裸だ、裸だよ
 そんなコトしたら
 カラダの形わかっちゃう…



「だめ…」

「やっぱだめかな…」

「…ううん
うそ、ちょっとならいいよ…」



 ゆきくんの手が頭と腰に触れる

 心臓がバクバクいってる

 そっと正面から触れ合った
 少しだけこもった力が
 二人のからだを密着させる



 性欲の興奮は
 あとからあとから
 湧き上がるけど

 恋愛の興奮は
 静かに静かに
 好きが降り積もる

 簡単に好きって言えない
 ドキドキと高鳴って
 心が締めつけられるような
 不思議な感動がある



 時間がゆっくりに感じられた



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