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美人妻は性欲旺盛っ!

第8章 アルバイト





「繋がりたい」

「…」

「右京をもっと近くに感じたい」

「……」

「――ひとつになりたい」

「………」









 …あぁ

 肌を合わせた所から
 好きが逃げていく

 また好きが生まれる

 その循環に溺れる



 この人が好き
 大好き

 恋愛のえっちは
 頭の中がそれ一色で
 まるで男性を悦ばせてあげれない

 いいのは私だけ
 ただ行き来する彼の
 彼に埋められていく私の心
 満たされていく悦び

 これを知ると
 切なくて
 幸せなのに苦しくなる



 私は動けなくなって
 じっと顔を押さえて隠す

 恥ずかしくて
 ずっと受け身で

 燃え上がらないえっちなのに
 何度も何度も果てる



 そのたびに好きが溢れる
 感動の余波で涙が出る

 こんなえっちじゃ
 ゆきくんは退屈に思うって
 わかっているのに…

 好きを止められなくて
 感情の中に溺れる



 優しく声をかけられるたび
 胸がドキドキして
 嬉しくて嬉しくてドキドキして
 ゆきくんの熱をただじっと
 体内で愛おしく感じ取る



 動かない女
 つまらない女
 喘がない女

 こんなんだから
 蓋をして封じ込めてた

 恋しくて恋しくて
 大好きで
 何もできなくなるから
 つまらない女になるから






 嬉しいのに
 好きも言えない

 恥ずかしくて
 自分から何も言えない

 好きが限界まで詰まって
 ようやく一言



 好き

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